「三段論法を使って書くといいよ」っていわれた経験ありませんか?
実は三段論法で説明されると、中身に関わらず納得をしてしまう効果があるのです。
なぜなのか??
人は理由を順序立てて説明されると、説得されてしまうことが証明されています。
この記事では、三段論法の①基礎知識、②書き方、③例文、④三段論法を使うと説得力が増す理由をわかりやすく紹介します。
この記事を読み終えると、三段論法を理解し活用できるようになります。
この記事のもくじ
三段論法とは|詐欺的な説得力!?三段論法の書き方と例文のまとめ
三段論法(syllogism、シュロギスモス)とは、シンプルに言えば順序立てて説明する方法です。演繹(えんえき)法の基本形であり、論理的な推論を立てる説明の型です。
とはいえ、、
演繹法とは、一般的かつ変わることのない事実を前提に結論を導きだす方法。このプロセスの特性上、非常に強力な説得力をもつ推論法といわれます。
三段論法の構成
三段論法は、「大前提・小前提・結論」の3つの命題で構成されています。
※命題とは、真偽の判断の対象となる文章や式のこと
わかりづらいと思いますが...
- 大前提・・・結論の述語になる。(大概念)
- 小前提・・・結論の主語になる。(小概念)
- 結論 ・・・主語+述語
ザックリいうと...
例)
大前提として:果物は食べられます。
小前提として:みかんは果物です。
結論:よって、みかんは食べられます。
※慣れないうちは、「大前提として果物は食べものですよね!」と、『大前提として..』という具合に語り始めるとコツをつかみやすいかと思います。
ちなみに、三段論法には種類があります。
- 定言的三段論法
- 仮言三段論法
- 選言三段論法
- 仮言選言三段論法(両刀論法)
この記事では三段論法のベースとなる「定言的三段論法」のみを紹介しますね。
その前にまず、定言の意味を理解しましょう。
定言(ていげん)とは…「AはBです」という具合に、(仮定条件なしで)断定すること
例)日本人は餅が好きです。
定言的三段論法の書き方の基本
定言的三段論法の書き方は以下の型に当てはめます。
大前提:AはBです。
小前提:BはCです。
結 論:つまり、CはAです。
※AとBは順不同
※BとCは順不同
AとB、BとCは順不同です。
これだけだとよくわからないと思いますので、三段論法で有名な例文で見てみましょう!
アリストテレスの例文
大前提:すべての人間は死すべきである。
述語(BはAです)
小前提:ソクラテスは人間である。
主語(CはBです)
結論:ゆえにソクラテスは死すべきである。
主語+述語(CはAです)
アリストテレスの例文からわかる三段論法の特徴は以下2つです。
特徴①:前提が次の前提にかかっている
特徴②:全ての前提を簡潔にまとめて結論を述べる
三段論法って難しい…
「難しい…」アリストテレスの例文を読んだ時、そう感じました。
だいたい理解した。でも、「ゆえにソクラテスは死すべきである。」って言われても言葉が古過ぎてよくわかんない..
三段論法の例文
三段論法の例文を2つ挙げます。まずは読んでみてください。
「三段論法を使うと説得力が増します」
↓三段論法で書くと…
三段論法は、順序立てて説明する方法です。
人は理由を順序立てて説明されると、説得されてしまうことが証明されています。
だから、三段論法を使った文章は説得力が増すのです。
「彼女を作りたいなら、女性がたくさん集まるサークルに入るといい。」
↓三段論法で書くと...
実は、彼女ができる人とできない人の圧倒的な違いは出会いの数の差です。
出会いの数を増やすには、女性が多いサークルに入るといいですよ!
つまり、女性が多く集まるサークルに入って彼女を作るのが手っ取り早いんだよね。
このように、三段論法を使って説明すると腑に落ちる文章が出来上がります。
三段論法を使うと説得力が増す理由
ちなみにあなたは例文を読んでどう感じました?
「なるほど!」と感心しましたか?
または「まぁ、確かにそうだよなぁ」程度には腑に落ちましたでしょうか。
しかし、よくよく考えてみるとどうもおかしいのです。「ほんとか!?」「事実を証明できるのか?」とも思いませんか?
例文①の場合:「証明されてます。」ってソースはどこだ?本当か?
例文②の場合:出会いの数だと簡単にいうが、ルックスや清潔さは無視していいのか?
つまり順序立てた説明をされると、人は「なるほど!論理的で筋が通っている」と錯覚し、事実に関わらず信じてしまうのです。
三段論法は、正論を装ったはぐらかしにも最適な論法とも言われています。
例)
【欲望A】を達成するには【モノB】が必要です。
【モノB】が必要な理由は【問題C】を解決できるからです。
【問題C】が解決できれば【欲望A】は達成できるのです。
このように説明されると、【A・B・C】の知識がない人にとっては真っ当なアドバイスに聞こえます。
「必要なのは【モノB】だ!」とフォーカスして話していますが、実際は【モノF】や【モノZ】も必要であったり、【モノB】を得ることが尋常じゃないほど困難だったりする可能性は大いにあり得るのです。
実際のケースにおき換えてみます。
例)
【月収100万円】を達成するには【有料教材】が必要です。
【有料教材】が必要な理由は【成功者しか知らない秘密】が分かるから。
【この秘密】を知れば【月収100万円】は誰でも達成できるのです。
つまり、他人から聞いた知識や話を、そのまま真に受けてしまう人はカンタンにはぐらかされます。
三段論法の説得力が成せるテクニックなのです。
詐欺的に効く三段論法について
ここまで読んで、あなたはこの詐欺的に効く三段論法についてどう感じましたか?
おそらく「使われるのはまっぴらだが、自分だけは使えるようになりたい」と感じたのではないでしょうか??
そんなあなたへ、三段論法を着実に使えるようになるための練習方法を4ステップで解説します!
ここからは読むだけでは理解しづらいと思います。
紙とペン。またはパソコンのメモ帳に実際に書きながら学んでください。
三段論法の書き方:練習法
繰り返しになりますが、、
定言三段論法は、以下の型に当てはめていきます。
三段論法で書くなら、慣れないうちは下のステップで文章を作りましょう!
※上の画像「定言的三段論法の書き方の基本」を参考にしながらステップを確認ください。
①主張したい結論を準備
②結論を主語と述語に分解する
③述語で大前提を作り、AとBに分解する
④AかBのどちらかを含んだ小前提を作る
三段論法で書かれてある文章を、声に出して繰り返し読むことも効果的です!
三段論法に興味がある人は、集客や洗脳で頻用される時系列法にも興味があるはずです。
まとめ:三段論法とは|詐欺的な説得力!?三段論法の書き方と例文のまとめ
・三段論法は、「大前提・小前提・結論」で構成される。
【三段論法の基本ルール】
・大前提・・・結論の述語になります。(大概念)
・小前提・・・結論の主語になります。(小概念)
・結論・・・ 結論です。(主語+述語)
※三段論法は三段である必要はなく4つや5つでも良い。
【三段論法の特徴】
特徴①:大前提が次の小前提にかかる
特徴②:全ての前提を簡潔にまとめて結論を述べる
※三段論法を使うと、主張の正しさに関係なく強い説得ができる
【三段論法の書き方ステップ】
①主張したい結論を準備する
②結論を主語と述語に分解する
③述語で大前提を作り、AとBに分解する
④AかBのどちらかを含んだ小前提を作る
※読んで腑に落ちる文章ができればOK!
・三段論法で書かれてある文章を、声に出して繰り返し読むことも効果的。
以上、使い方を誤るとエグい三段論法の解説でした。
三段論法はライティングにおいて必須スキルです。
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